早食いは肥満と関連しますが、「一口30回噛めば必ず痩せる」という単純な関係ではありません。噛む回数を増やす目的は、食事の速度をゆるめ、味や満腹感に気づき、食べる量を調整しやすくすることです。食品の硬さや口の状態に合わせて無理なく行いましょう。
- 回数だけを数えるより、一口ごとに箸を置く
- 最初の5分を意識してゆっくり食べる
- 短時間で食べざるを得ない環境そのものも見直す
早食いと肥満はなぜ関連するのですか

国内外の観察研究では、食べる速度が速い人ほどBMIや肥満の割合が高い傾向が報告されています。速く食べると、食事量に気づく前に多く口へ運びやすく、満腹感を得るまでに摂取量が増える可能性があります。
ただし、関連があることは、早食いだけが肥満の原因だという意味ではありません。食事内容、睡眠、仕事の忙しさ、運動、飲酒、遺伝的要因なども影響します。
何回噛めばよいですか

「一口30回」は、ゆっくり噛むことを意識する分かりやすい目安ですが、すべての食品に同じ回数が必要なわけではありません。豆腐と根菜では必要な咀嚼回数が違い、数えることがストレスになる人もいます。
回数より、「飲み込む前に形が十分細かくなったか」「次の一口を急いでいないか」「味を感じているか」を目安にすると自然です。
食事時間を延ばす5つの工夫

- 一口の量を少し小さくする
- 一口ごとに箸やスプーンを置く
- 汁物、野菜、主菜を組み合わせ、単品だけで済ませない
- ながら食べを減らし、食事を見て味わう
- 昼休みが短すぎる場合は、時間の確保を職場で相談する
最初から毎食変える必要はありません。夕食だけ、最初の5口だけなど、小さく始めるほうが習慣化しやすくなります。
噛みにくさがある場合はどうしますか

歯の痛み、入れ歯の不具合、顎の痛み、飲み込みにくさがある場合は、無理に硬い食品を増やさないでください。噛みにくさが続くと、食べられる食品が偏り、たんぱく質、食物繊維、ビタミン・ミネラルの摂取が不足することがあります。
歯科で口腔状態を確認し、必要に応じて食材の切り方、加熱、やわらかさを調整します。よく噛むことは、根性ではなく、食べやすい環境づくりとセットです。
