レム睡眠とノンレム睡眠とは?睡眠の質を高める5つの習慣

レム睡眠とノンレム睡眠は、眠っている間にくり返し現れる2つの睡眠状態です。ノンレム睡眠は脳と体が休息に向かう睡眠、レム睡眠は脳が比較的活動し、夢を見ることも多い睡眠として説明されます。

大切なのは、「レム睡眠を増やせばよい」「深いノンレム睡眠だけが大事」と単純に考えないことです。睡眠は一晩の中で、ノンレム睡眠とレム睡眠が何度も切り替わりながら成り立っています。どちらか一方だけではなく、十分な睡眠時間と、途中で妨げられにくい睡眠リズムを整えることが、睡眠の質を考える入口になります。

この記事の要点

  • ノンレム睡眠とレム睡眠は、一晩に何度もくり返す。
  • 睡眠周期はおおむね80〜120分程度で回るとされる。
  • 睡眠の質は、睡眠段階だけでなく睡眠時間、生活リズム、寝室環境にも左右される。
  • 強い眠気、いびき、呼吸停止、眠れない状態が続く場合は医療機関への相談も大切。

レム睡眠とノンレム睡眠とは?違いを簡単に整理

レム睡眠とノンレム睡眠を説明する章に添える寝室と時計の写真

睡眠は大きく、レム睡眠とノンレム睡眠に分けられます。NHLBIは、睡眠中にはレム睡眠とノンレム睡眠の2つの相があり、通常は一晩に何度も周期をくり返すと説明しています。

ノンレム睡眠は、眠りの深さによって段階があり、深い睡眠では脳波がゆっくりになります。e-ヘルスネットでも、ノンレム睡眠は睡眠脳波から判別され、浅い段階から深い段階まで分けられると説明されています。

一方、レム睡眠では目が素早く動き、脳の活動が比較的高くなります。夢を見ることが多い睡眠として知られていますが、夢を見るかどうかだけでレム睡眠を判断することはできません。

睡眠は一晩の中で周期的に変化する

ノンレム睡眠とレム睡眠が一晩に周期的に変化するイメージ図

睡眠は、入眠から朝までずっと同じ深さで続くわけではありません。ノンレム睡眠からレム睡眠へ移り、またノンレム睡眠に戻るように、周期をくり返します。

NHLBIは、睡眠周期は80〜100分程度でくり返されることが多く、一晩に4〜6回ほど起こると説明しています。e-ヘルスネットでは、ノンレム-レム睡眠周期は90〜120分間とされています。細かな時間には個人差がありますが、「一晩の睡眠は波のように変化する」と理解するとよいでしょう。

一般的には、夜の前半には深いノンレム睡眠が現れやすく、後半にはレム睡眠が長くなりやすいとされています。そのため、短すぎる睡眠では、一晩に必要な睡眠の流れが途中で切れてしまうことがあります。

睡眠の質を高める5つの習慣

朝の光と起床リズムを整える寝室の写真

睡眠の質を考えるときは、レム睡眠やノンレム睡眠を直接コントロールしようとするより、眠りを妨げにくい生活環境を整えるほうが現実的です。

  1. 起きる時刻を大きく崩さない:休日も起床時刻が大きくずれると、夜の眠気が遅れやすくなります。
  2. 朝に光を浴びる:体内時計を整える助けになります。
  3. 夕方以降のカフェインを控えめにする:カフェインに敏感な人は、就寝5〜6時間前から控えることも検討します。
  4. 寝る前の飲酒を睡眠対策にしない:アルコールは寝つきをよく感じさせることがありますが、中途覚醒や睡眠の質低下につながることがあります。
  5. 寝室を眠りやすい環境にする:光、音、温度、寝具、スマートフォンの使い方を見直します。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、良質な睡眠の確保を支援するため、睡眠時間や睡眠休養感、生活習慣、睡眠環境などの観点が整理されています。睡眠は気合いで改善するものではなく、日中から夜までの流れで整えるものです。

眠れない、日中眠いときは自己判断で済ませない

睡眠の悩みを医療者に相談する場面

睡眠の質が気になるとき、まず生活習慣を整えることは大切です。ただし、すべてをセルフケアで解決しようとしないことも同じくらい大切です。

次のような場合は、医療機関で相談してください。

  • 十分に寝ているはずなのに日中の眠気が強い
  • 大きないびきや睡眠中の呼吸停止を指摘された
  • 寝つけない、途中で何度も起きる状態が長く続く
  • 朝起きても疲労感が強い
  • 睡眠の問題で仕事や生活に支障が出ている

睡眠時無呼吸症候群、不眠症、薬の影響、メンタルヘルスの問題などが関係している場合もあります。睡眠アプリやウェアラブル端末の数値だけで判断せず、症状や生活への影響を含めて相談することが大切です。

レム睡眠・ノンレム睡眠に関するQ&A

睡眠に関する疑問を書き留めるベッドサイドのノート
Q. 深いノンレム睡眠が多いほどよいですか?
A. 深い睡眠は大切ですが、多ければ多いほどよいと単純には言えません。睡眠は一晩の流れで成り立つため、睡眠時間や生活リズムも含めて考えましょう。
Q. 夢を見ない日はレム睡眠がないのですか?
A. そうとは限りません。夢を覚えていないだけのこともあります。夢の記憶だけで睡眠段階を判断することはできません。
Q. 睡眠アプリの睡眠ステージは信じてよいですか?
A. 参考情報として使うのはよいですが、医療的な診断ではありません。数値に振り回されるより、日中の眠気、睡眠時間、生活への支障を見ることが大切です。
Q. 睡眠の質を高めるには何から始めればよいですか?
A. まずは起床時刻、朝の光、夕方以降のカフェイン、寝る前の飲酒・スマートフォン、寝室環境のうち、変えやすいものを1つ選ぶのがおすすめです。

まとめ:睡眠の質は「段階」だけでなく一日の過ごし方で整える

睡眠リズムを整えた朝の寝室の写真

レム睡眠とノンレム睡眠は、一晩の睡眠を形づくる大切な睡眠状態です。ノンレム睡眠は休息に向かう睡眠、レム睡眠は脳が比較的活動する睡眠として理解できます。ただし、どちらか一方だけを増やそうとするより、睡眠全体の流れを妨げない生活を整えることが重要です。

まずは、起床時刻、朝の光、カフェイン、飲酒、寝室環境を見直しましょう。眠れない状態や日中の強い眠気が続く場合は、自己判断で抱え込まず医療機関に相談してください。

参考文献

この記事を書いた人

磯野しょうご

合同会社minato CEO
柔道整復師として整骨院・スポーツ現場・パーソナルジムの指導に携わる一方、医療・健康分野に特化したWEB制作、オンライン完結型ダイエットサポート、法人向け健康研修、テーピング代理店など複数の事業を展開。